妊婦のシートベルトについてでは、妊娠中でもシートベルトを着用する必要性、妊婦がシートベルトを正しく着用する方法などをご紹介しています。
車を運転する時は必ずシートベルトをしなければならないことになっています。助手席の同乗者も同様ですし、来年からは後部座席もシートベルト着用が義務化されます。
ただし、日本の今の法律ではシートベルトが腹部を締め付けて胎児を圧迫するという理由で、妊婦のシートベルトの着用義務はありません。
しかし、法律上の処分を受けることはありませんが、着用しなくても安全であるという意味ではないのです。
事実、自動車事故における胎児死亡の主な原因は母親の死亡です。
シートベルト着用による子宮の圧迫ではなく、シートベルトをしていなかったことよって母親自身が車から投げ出されたり、窓ガラスに頭を強打するなどして死亡することが原因なのです。
たとえ、シートベルトによって腹部に衝突の力が加わっても子宮は風船のようなものなので、一部がへこんで内部の圧力が高まっても胎児や胎盤はその全体で高まった圧力を受けるため、局所的な損傷は通常発生しません。
衝突時以外においても、腹帯と同じ程度の力しか加わっていないので問題はないのです。
これらの事実から、おなかの赤ちゃんを守ることは、まず妊婦自身を守ること。そのために最も有効なのはシートベルトを着用することのなのです。ちなみに、日本を除く先進国のほとんどは、妊婦のシートベルト着用を法律で義務づけています。
今から30年近く前に主流だった、腰にかかるベルトだけで肩に掛かるベルトがない2点式シートベルトだと、大きな衝撃が加わったときに母親の体が2つに折れ曲がり子宮を押しつぶす可能性がありました。
しかし、肩ベルトが付いた現在の3点シートベルトでは、正しく装着すればお腹を圧迫することはありません。シートベルトがおなかを圧迫しているようであればそれは、装着の仕方が間違っているかもしれません。基本的に妊娠子宮のふくらみを避けてベルトを付ければ、お腹を圧迫せずにすみます。
妊婦のシートベルトの正しい装着法は、まず肩ベルトを両胸の間から脇腹のろっ骨に通します。腰ベルトはおなかのふくらみを避けて、子宮の下あたりに両腰骨を渡すように掛けます。
どうしても腰ベルトが下からずり上がって、お腹のふくらみを横断してしまうという場合は、妊婦用補助ベルト(マタニティベルト)という腰ベルトを下から引っ張って固定してくれる商品も販売されているので、それを利用するのも良いでしょう。
そして、運転する時にはハンドルとお腹の間に適度な隙間ができるようにしましょう。ハンドル操作に支障をきたすほど、シートを後ろに下げる必要はありません。シート位置はブレーキやハンドルの操作が安全に出来る距離をまずは確保しましょう。
シートベルトをすると、とても運転しづらくなりますが、お腹の中の赤ちゃんを守るためにも、まずは運転のしやすさよりも安全を優先させましょう。
現在の法律では、妊婦はシートベルトをしなくてもよいということになっていますが、それは妊婦がシートベルトを着用しなくても安全だという意味ではありません。妊婦がシートベルトを着用する必要性、正しい着用法を知れば、シートベルトをしないという考えは改められるに違いないでしょう。
Copyright 妊婦のシートベルトについて 2007